ソフィアの看板を見るとわかるのですが、「フィロソフィア外語学院」と併記されています。それは学院長の健太郎先生が、ドイツ、オーストリア、アメリカの大学に留学した語学指導の専門家であることに由来しています。英語やドイツ語の会話の指導もしようと思って看板に書いたのですが、現在までのところ学習塾のソフィアの方が忙しくて、外語学院の方は英検2次の面接試験対策のみを行っています。
健太郎先生は、アメリカ、ドイツ、オーストリアの大学で、言語学や哲学、文学を研究しました。こう書くと、あたかも健太郎先生が語学の才能に満ちた語学エリートのように聞こえるのですが、実は本人は自分にはあまり語学の才能がないと思っています。
よく、書店やWebなどで、語学の才能のある人が、「英語はこう勉強しろ」みたいなことを書いていますが、健太郎先生の目から見ると、「ああ、この人たちは語学の天才だったんだなあ。こんなふうにして英語をマスターできたなんて、すごい人たちだなあ」と思ってしまいます。
健太郎先生の中3のときの英語の成績は2でした。高3の最後の英語の定期テストでは赤点をとってしまい、英語の先生から「卒業させない」と脅されたほどでした。で、その英語ボンクラだった健太郎先生が、文学や哲学を外国語で学ぶうちに、「ああ、エリートじゃなくて、ぼくみたいな語学ボンクラが外国語を学ぶには、こうしたらいいんだ」ということがわかってきたんですね。
ソフィアの英語学習は、健太郎先生みたいなフツーの人(いや、ボンクラかもしれません)が、どうやったら英語ができるようになるかということを基にして組み立てられているんですね。天才的な人はどんなやり方をしても英語が得意になると思います。しかし、フツーの才能ならば、フツーの人のために組み立てられた地道な学習法こそ、効率の良い学習法に違いありません。
音声の理解、単語の記憶、英語の構造の分析(文法のことです)をバランスよく組み立てた学習法、それがソフィアの英語指導の根底にあるものです。
小学校での英語は2020年から成績のつく正式教科への格上げが予定されています。なのにソフィアではなぜ小学校低学年には英語指導をしないのでしょうか?
現在ちまたでは、塾業界がこぞって小学生の英語指導を巡って「青田刈り」のような競争を繰り広げています。ソフィアは健太郎先生が語学指導の専門家なのに、英語の指導は小学校の高学年(特に6年生)からの中学英語の準備段階からしか始めていません。それはなぜでしょうか?
答えは簡単。健太郎先生が語学指導の専門家だからです。
悲しいことに英語が苦手だったご両親ほど、英語に対するコンプレックスが強く、お子さんには自分と同じ悲哀をなめさせないようと、小さなお子さんに英語を習わせようとする傾向が強いようです。しかし、私の周囲でご両親が外国語に堪能なご家庭では、小さなお子さんには、外国語に多少は触れさせる程度で、あまり焦って語学を学ばせようとはしていないように見えます。なぜか?
もしお子さんをバイリンガルにしたいのなら、いったいどれほどの時間を語学の勉強にあてなければならないか、考えたことがあるでしょうか? バイリンガルの子供たちは、例えばお父さんが日本人でお母さんが外国人で日本で生活しているとしたら、1日のうちのかなりの時間を日本語と同時に外国語を使って生活をしていることになります。
それなのに、日本人の両親で、ほぼすべて日本語の生活を送っている中で、週に1、2度、せいぜいが1回40分から1時間程度のお遊びの勉強をしたからといって、どれほどの効果があるのでしょうか?
私の周囲で語学に堪能な親たちが言っているのは、日本人であるのなら、まず大切なのはしっかりとした国語力をつけることだ、ということに集約されるようです。そして私の意見も同様です。中学や高校で英語の成績が伸びない生徒の多くに共通するのは、国語力が足りていないということだからです。
本当のバイリンガルになるためには、毎日何時間もその言語に浸る時間を作らなければなりません。それを中途半端にやって母国語も外国語も中途半端なものになるのであれば、まず母国語の力をしっかりつけて、その上で中学からの英語学習をしっかりやるほうが、外国語力を合理的に伸ばすことに繋がります。ご両親には賢い選択を行っていただければと思います。
多くの塾で見られる指導ですが、いきなり問題集の演習から入り、問題集の演習のみで終わってしまうというのが、多くの塾の英語指導の実態です。それでも要領の良い生徒の成績は上がるのですが、英語を苦手とする生徒にはあまり効果がありません。
そこで中学生の場合、ソフィアでは教科書の学習を中心にあてています。具体的には、
①教科書のリスニング
②教科書の音読
③教科書の和訳ノートの作成(主語・述語動詞を中心に文の構造の理解と単語の意味の確認)
④問題集による演習
という4段階に分かれた丁寧な指導を行っています。
言葉は文字である以前に音声です。私たちが日常的に日本語を話すときに使っているのは音であり文字ではありません。英語が得意かどうかは教科書を音読してもらえばすぐにわかります。教科書をスラスラ読めないで、英語が得意だという生徒はまずいません。
英語が得意になるためには、リスニングと音読によって英語の自然なリズムを身に着ける必要があります。私は生徒たちの解答をチェックするときに音読をさせるのですが、そのとき文法的なことを考えながら聞いているわけではありません。英語のリズムを聞いています。そしてそのリズムがおかしいときに、英文をチェックすると文法的な間違いが発見されます。
生徒たちもこの練習を繰り返していると、意外に短期間で自分の英文を読んだときにどこかリズムがおかしいと気づくようになります。こうしたことからリスニングと音読は英語の学習に欠かすことはできません。
英語を訳せない生徒に共通する特徴の一つは、主語・述語動詞を把握できないことです。どうして学校でこのことをもっと徹底できないのか歯がゆく思うのですが、やはり40人学級の限界でしょうか。
英語は最初に出てくる主語と次に出てくる述語動詞だけでおよその文の意味がつかめる言語です。しかし、この日本語と英語との構造の違いを意識しないために、後ろに出てくる目的語やその他の修飾語などを適当に拾って主語として訳したりしてしまう生徒が相当の割合で発生します。これは、中学のときの短い文の中でしっかりとした英語の構造の知識を入れておかなかったために起こる現象です。
高校の長い文の中でこれを一からやり直すことはかなり大変になります。中学の5語程度の短い文の中でしっかりと英語の構造を理解する練習を積み重ねましょう。
ソフィアでは英検の一次対策だけでなく、二次対策も行っています。通常の授業ではなく、マン・ツー・マンのコースで、実戦さながらの対面指導を行います。これまで二次対策を行った生徒は100%の合格率を誇っています。
会話の指導ができるのも、ソフィアはもともと語学院を併設した学習塾であるからです。総合的な英語の指導力は他の塾の追随を許しません。